青森県の住宅会社がパワハラ「侮辱症状」を発行

青森県の住宅会社が、社員に対して「侮辱症状」を発行していたことが公になり、炎上しています。この会社がどのようなつもりで、この「侮辱」症状を発行したのかは分かりませんが、常軌を逸したその内容に批判が集中しています。

この「症状」の対象となった社員の方は、これが直接の原因かどうかは調査中のとのことですが、この会社からパワハラを受けていたとのことで、自らの命を絶たれています。

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本年4月から、いわゆるパワハラ対策法が中小企業にも適用されました。そのためもあってか、パワハラ対策に関する多くのご相談をいただいております。多くの会社が、パワハラ対策に真剣に取り組んでおられるなか、パワハラによる自殺が疑われる事案が発生したことは非常に残念です。

多くの会社は、従業員に対する指導と、パワハラの線引きがどこになるのか、どのようすれば社内からパワハラの発生を根絶できるのか、パワハラ対策のために必要な社内整備はどのようにすべきかといった点で悩まれています。今回の事案は、このような悩みとはかけ離れた、明らかに一発アウトのパワハラ事案に該当します。なぜこのような事案が発生してしまうのでしょうか?

もし、ワンマン社長が誰の意見も聞かず、率先してパワハラ行為をしていたのであれば、救いようがありません。2度とこのような事案が発生しないよう、行政が社長を強制的にパワハラ防止研修に参加させるなどの対策を講じる必要があります。

実際、社長の地位にあり、誰からも何の批判もされない状態になると、自らを省みることができなくなってしまう恐れがあります。

日本で相次いで発生しているパワハラ案件に鑑みると、行政による強制力を働かせないと、パワハラによる悲惨の結末を避けることができないのではないかとも思えます。

今回のこの事案が、社長とは関係なく、社内の誰かが悪ふざけでやっていたのであれば、社内でそのようなことはおかしいのではないかと言い合える雰囲気を醸成することが急務です。

今回のこの「症状」が発行されるまでに、ある程度社内の人員が関わっていたのではないかと思います。その人のうちの誰かが、これは明らかにおかしい、やめるべきだと指摘していれば、今回のような悲しい結末を迎えることが避けられたかもしれません。

自分がおかしいと感じることは、他人もおかしいと感じています。社内でおかしなことが発生したら、それをおかしいと言い合える職場風土の醸成が、パワハラの発生防止に繋がります。

社内にそのような雰囲気が醸成できているか、一度点検してみてはいかがでしょうか。

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