あなたの職場は大丈夫?5つのハラスメントを徹底解説

職場におけるハラスメントは、今や無視できない重要課題となっています。法令整備が進む一方で、現場では「これは指導の範囲なのか?」「冗談のつもりだったのに…」と戸惑う声も後を絶ちません。
本記事では、現代の職場で特に注意が求められている5種類のハラスメントについて、定義・事例・背景を交えて詳しく解説します。
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■ セクシュアルハラスメント:
性的な言動により、相手を不快にさせる行為を指します。男性から女性への言動だけでなく、女性→男性、同性間でも成立します。
【代表的な行為】
・胸のサイズを執拗に聞く発言
・勝手なボディタッチやプライベートな話題への立ち入り
・水着姿のスクリーンセーバーなど視覚的な不快感
・交際を断られた部下を左遷する「対価型セクハラ」

【背景にある偏見】
「女は見た目が大事」「男なんだから我慢しろ」などのジェンダーバイアスが根底にあります。

■ パワーハラスメント:
職務上の優位性を背景に、業務の範囲を超えて精神的・肉体的に相手を追い詰める行為。
【よくある事例】
・「使えない」「辞めてしまえ」などの人格否定
・無視や隔離、仕事の取り上げ・過大な業務の強要
・飲めない部下への飲酒強要

【行為者に多い背景】
・ストレスや不安
・「自分は正しい」と思い込む傾向
・マネジメントスキル不足

■ モラルハラスメント(モラハラ):
怒鳴らずとも、執拗な注意、皮肉、無視、ため息などで相手を追い詰める行為です。
【具体的な行為例】
・「○○のせいで残業だよね」と嫌味
・明らかに不機嫌な態度でPC操作
・「常識だろ?こんなことも分からないの?」などの人格否定

【加害者の特徴】
・「自分が正しい」という強い思い込み
・共感力や思いやりの欠如
・他人の立場に立って考える習慣の欠如

■ マタニティハラスメント(マタハラ):
妊娠・出産・育児を理由に、不当な扱いや精神的プレッシャーを与える行為。
【主な類型】
・長時間労働を強要
・退職を迫る
・嫌味や雑用の押し付け

【事例】
・妊娠を報告したら「退職日は?」
・体調が良くても、仕事は雑用ばかり
・医師の指示による作業変更を拒否される

■ パタニティハラスメント(パタハラ):
男性が育児のために勤務制限を申請した結果、降格や左遷されるなどの不利益を被る行為。
【典型例】
・育児理由の夜勤免除で降格・始末書提出
・「混乱を招いた」と非難される

【背景】
・男は仕事、女は育児という性別役割意識
・制度はあるが活用されない企業風土

■ ハラスメントを「自分ごと」としてとらえることが第一歩
「自分はそんなつもりじゃなかった」という言葉では済まされない時代です。
■これは誤解を招かないか?
■相手は嫌がっていないか?
■自分がされたらどう思うか?

自分の言動を見直し、相手の立場に立つ意識こそが、安心できる職場づくりのカギです。

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