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カスタマーハラスメントへの対策が求められています
長く続くコロナ禍で、世の中の空気が沈みがちなこともあるのでしょうか。カスタマーハラスメント、顧客からの嫌がらせの発生件数が増加してるとのことです。
(株)エスピー・ネットワークが2021年3月25日~26日の間で、インターネットによる調査を実施したところ、カスタマーハラスメント(カスハラ)が増えていると回答した人数が増加しているとのことです。
どこまでがまっとうなクレームで、どこからがカスハラに該当するのかの判断がつきずらく、従業員が声を上げずらいという状況に鑑み、
多くのサービス業に従事する労働者が加盟するUAゼンセン同盟では、カスハラを以下のように定義したうえで、類型別に対応策を提案しています。
カスハラに対する考え方
・現場の従業員が実際に目の前の事態に対処するには、複雑な定義は不
要
・ハラスメントの定義は理解しやすい簡易なものが求められる
・社会常識を大きく超える迷惑な要求をハラスメントの定義として考え
る
・ハラスメントの中には、要求内容○要求態度×、要求態度○要求内容
×、これらの複合型の場合などさまざまな類型に分けられる
・すべての類型をハラスメントの範疇に含める定義が求められる
顧客からのハラスメントの判断基準
ハラスメントとは:「要求内容、又は、要求態度が社会通念に照らして著しく不相当であるクレームや顧客からの迷惑行為
顧客からのハラスメントの類型別要求内容、及び要求態度について
1.要求内容について
2.要求態度について
(1) 長時間拘束型
(2) リピート型
(3) 暴言型
(4) 暴力型
(5) 威嚇・脅迫型
(6) 権威型
(7) 店舗外拘束型
(8) SNS/インターネット上での誹謗中傷型
(9) セクシュアルハラスメント型
サービス業に従事する方は、客を選ぶことができないことが大半かと思います。カスハラは対応を強いられる従業員を疲弊させます。コロナ禍で多少ましになったとはいえ、会社が求める人材をすぐに採用できる状況にはありません。カスハラへの対応により、優秀な従業員が退職する、休業するなどといったことにならいないよう、会社として、カスハラ対策を講じることが求められます。
従業員をカスハラから守るために会社としてすべきことは以下の3点です。
1. トップマネジメントの充実
2.従業員教育
3. 関係各所との連携
1.トップマネジメントの充実
・会社として利用者等からのハラスメントには毅然とした対応をする
との指針を明確に打ち出す
・会社としての方針の明確化:
- 従業員の保護をすすめ、対応の長期化を防ぐことにつながる
- 従業員一人ひとりが意識を持つことこそが、真に実効性のあ
るものにしていく鍵となる
- 職場で働く者の後ろ盾→お客様と接する際の安心感を高める
・行き過ぎたハラスメントに対しては毅然とした態度と法的措置を取
る旨の宣言する
2.従業員教育
(1) クレーム対応は発生した内容と、種々の分類により変化すること
を認識
→業務に必要な知識(刑事法令、民事法令、特別法令)等の研鑽に努
めるとともに、顧客に応じた適切な措置がとれるような判断能力な
どの向上を図る
(2) 顧客の思い込みや誤った知識などにも自信を持って答えられるよ
う、サービスや製品に関する知識などの習得に努める
(3) クレーム対応マニュアルを作成
→行き過ぎたハラスメントに対し、従業員がどのような対処をすべき
かを明文化することにより、泣き寝入りや二次クレームを防ぐこと
に努めるとともに、管理監督者のマネジメント研修を実施する
3. 関係各所との連携
店舗においては、地域行政・警察など関係各所とのコミュニケーショ
ンを日常的に行う
→クレーム発生時には相談ができる体制をつくり迅速な対応ができるよ
うにしておく
カスハラから従業員を守るために、これら対策を講じていない会社は、早急に対策を検討されてはいかがでしょうか。
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